子どもの貧困対策を充実し副教材費の減免を

2017-09-21

2017年 3定

 決算事項別明細書、小学校費、中学校費に関して、子どもの貧困対策に関する計画とも関わって質問します。

子どもの貧困に対する経済面での対策について

 教育は、子ども一人ひとりの幸せ、成長と発達のためにあります。教育は子どもの権利であり、家庭の経済力に関わらず、万人に豊かに保障されなければなりません。

 子どもの貧困対策法の制定から4年、子どもの貧困は大きな社会問題になっています。問題なのは国民の教育負担が重過ぎることです。厚労省の平成28年度、2016年「賃金構造基本統計調査をみると中小企業・小企業で働く子育て真最中の30代の年収は大企業で働く人のおよそ50%で200万円台から300万円台です。これでは結婚するのも大変、子育てはなお大変なことは明らかです。

教育は人権であり、経済的な理由で差別をすることは禁じられています。日本の教育予算の水準は、世界の中で最低のランクです。公財政支出をOECD水準に引き上げれば無償化など可能となります。

 大田区がつくった「子どもの貧困対策」で最も欠けているのがこの経済面での対策です。教育の問題に偏っていて生活面が実に乏しいのが内容です。

そこでお聞きします。

Q1、拡充事業33項目の内、具体的な経済援助事業はいくつありますか、お聞きします。

 調査から見えるのは、親の200万から300万年収ワーキングプア―に近い労働条件や経済問題を背負う子どもたちですが曇りなく調査を分析すれば、子どもたちを経済面から救う拡充対策がただ今の答弁ではあまりにも少なすぎます。充実させることを求めておきます。

 それが表れているのが、こどもの生活応援プラン(子どもの貧困対策に関する計画)パンフP18の小学校5年生の保護者で父親の就業状況が非生活困難層の常勤で84.7%に対して困難層は70.1%、そのためか母親の就業状況は非生活困難層の22.8%常勤に対して、困難層は15.6%、母親の場合、パート・アルバイトが非生活困難層で43%、困難層で52.3%と、低賃金や劣悪な条件で働かざるを得ない生活困難層の母親が1割近く増えています。

 こうした親の姿を子どもたちは間近に見ていて、いかほど気兼ねしながら、学校にかかる費用を親に請求しているかと思うと胸が痛みます。修学旅行に行く費用などはさらに言いにくいことでしょう。

そこでお聞きします。

Q2,この調査をして見えた親の労働問題、家の経済問題をどのように扱ったプランなのでしょうか、お聞きします。

副教材費の負担軽減について

全ての学費を憲法通り無償にすることが求められますが今回は副教材費の負担軽減を求めて質問します。文科省の調査では、公立小中学校で家庭が1年間に支払う費用が小学校で全学年平均、59,228円、【入学した年は101,270 円】、中学校で128,964円(入学年186,323円)です。給食費、ドリル代、修学旅行費等が保護者負担だからです。

Q3,大田区では就学援助費は学用品費で区内の公立小学校1年生1ヶ月1,390円、2年生から6年生は1ヶ月1,670円、中学校1年生は1ヶ月2,690円、2年から3年生は1ヶ月3,040円です。就学援助費受給家庭以外は年間にすると小学生で15,240円から18,340円、中学生で29,590円から33,440円が就学援助費支給額と伺っていますのでそれ以上払わなければないのは間違いありませんか、お聞きします。

こうした家庭の負担額は共働きをしても年収200万から300万の30代、40代の世代には思い負担額です。ましてや中学生1人、小学生2人ならば70,120円にもなります。大変な金額です。義務教育無償の原則に基づき、無償化すべきです。こうした状況をどのように「こどもの生活応援プラン」に位置付けて取り組むか、早急に検討し加重事業に追加されるよう強く要望しておきます。

そこでお聞きします。

Q4、教科書も以前は有料でしたが裁判などを通して新しく法律がつくられ昭和44年度から無料、憲法発令から約20年過ぎてようやく無料になりました。副教材も可能な部分から無償化していくのが「子どもの貧困対策」本来の「生活応援プラン」ではないでしょうかお答えください。

文字通り、憲法通りの無償化に進むのが子どもの貧困解決の方向だと調査からも求められていると思います。この解決方向を貧困対策に書き込んでいただきたい、要望して終わります。

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